桜の木を切る
実家の庭には桜の木が植えられている。
家を建てたときからだから40年くらいになるのだろうか。
今日、その木を切ることにしたと父から電話があって驚いた。
話を聞くとお隣の奥さんから苦情を言われたらしい。花びらが散って庭や車にくっつくのが迷惑なのだと。
桜の木を愛している母は菓子折りと洗車代をもって事をおさめようとしたが、父は毎年そんな風に文句を言われるのも嫌だとすぐさま地元の造園業者に電話を入れたもよう。
ネットで「桜の木 迷惑」と検索すると発言小町のトピがトップに上がってくる。
困っています。(庭の桜の木について) : 生活・身近な話題 : 発言小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
なるほど。
花びらや落ち葉って嫌がられるんだなあ。
お隣の家、ずっと廃墟だったんだよね。
居酒屋さんだったんだけど、奥さんが男と出奔してしまって、以来ずっと廃墟だった。家の前によくゴミが捨てられていた。二階の窓が少しだけ開いていてそこから猫が出入りしているのを見たことがある。
人は住んでいないと思っていたら息子さんがひとり、残って暮らしているようだと父が言っていた。それももう10年以上も前のことだ。
口下手な調理担当の旦那さんと、社交的な奥さんとのお店で結構はやっていたみたいだけどね。奥さんが出て行っちゃってから閑古鳥だよ。わたしは子どもだったからお隣のことなんてさっぱり気にしていなかったけど、閉めている日が多くなって、ある日閉店してしまって、ええ~、と残念に思ったことは覚えている。そんな大人の事情なんて知らなかったからね。お客さんが来なくなっちゃったんだなあ、なんて風に思っていた。
店の前には水槽もある立派な店だったんだよ。
チェーン店だったから店だけ先に作られたのかなあ。お風呂場がお店の裏手にあって、トタン屋根だった気がする。店の面構えがあんまり立派だったからその手作り感あふれるお風呂場が不思議な感じでさ、夜、お隣のお風呂に入っている音がめっちゃよく聞こえて、お湯の流れる音や子どもたちのはしゃいだ声とか。
幸せそうな声だった。
残された家族はどうなったの?
旦那のほうは店を閉めてからよその店で調理師として働いて借金を返しているらしい、とか、その後病気になって入院しているらしい、とか、娘のほうはよくわからんけど息子のほうはときどき家に戻っているようだ、とか、どうも精神状態がふつうではないようだ、とか。
みんな噂話ですよ。
うちの前も横も後ろも三方が道路に面していて、考えてみればお隣だけだったんだなあ。桜の木の弊害を受けるのは。
母が毎朝家の周りを掃き掃除して、なるべく汚くならないように気を付けていた。
廃墟のお隣の家の前も掃除していた。
だけどある日、その廃墟が取り壊されて平地になって、あっという間に建物が建てられて、え、どんな人が住むの?と思っていたら、現れたのは「奥さん」だった。
別れていなかったんだね。
隣に建物を作り、戻ってきた奥さんは、当初無視を決め込んでいたとのこと。
犬の散歩時に顔を合わせて母が「おはようございます」と言っても無視していたそうだ。
しかし桜の花びらが散ると文句を言ってくる。
奥さんは過去の自分を知っているお隣さんが嫌なんじゃないかな。
仕事を引退して夫婦で庭仕事をしているうちの両親に嫉妬しているのかな。
「今時、庭に桜の木を植えている家なんてどこにあるの!自慢してるの!」
と言われたとのこと。
「うちの人、連れてきてもいいんですよ?」
と、言われても挨拶もなく一度も顔合わせたことないし、と父は憮然としていた。旦那さんは亡くなっているのでもちろん「うちの人」ではない。
両親が存命中は桜もそのままに、と思っていたけどこんな形で切ることになるとはなあ。
お隣に迷惑をかけているのは申し訳ないが、最初からけんか腰なお隣さんとはどうにも和解の道は見当たらず、残念だ。
アメリカの果物
朝の光がまぶしすぎ。
おざなりになっているブログを更新せねばと急いで写真を撮った。
写真はアメリカ産のリンゴ、ピニャータとこれまたアメリカ産のみかん的なオレンジ、ダブルマーコット。
リンゴは近くのイオンで買ったのだが、一月に出ていたロイヤルガラリンゴに引き続き、はじめて食べた。ロイヤルガラのほうがあっさりしていてがりがりと固く、ピニャータは酸味と甘みと舌にひっかかるような「あく」のようなものがあって食感はカシカシって感じ。どちらも果物というより木の実と言いたくなる野性味があって好きだ。
コストコが出来てからそこにあるのと同じ果物を近所のイオンでも見かけるようになった。
外国産の果物や野菜はちょっと、という風潮から徐々に、それが店頭にあるのが当たり前な風景になりつつある。
永年勤続旅行券
夫が永年勤続旅行券と数日間の休みをもらったので今年はひとつ、ヨーロッパ方面にでも行っちゃうか?と盛り上がっている。
で、候補に上がったのが北欧フィンランド。多分NHKでやっていた『ちょい住み』を見て影響されたのだろう。
私もちょうど北欧旅行のブログ記事を読んだところだったのですぐにいいねいいねとなり、あれこれネットで調べて計画を立てた。
しかしこの永年勤続旅行券ってお金じゃないんだよね。実のところクーポン券だから契約している旅行会社を通してしか使えないのだ。
無駄に盛り上がって泊まりたいお手頃価格のホテルなんかを調べたもんだから「そこはダメですねー」とか、取り扱いがあってもプラス2万も加算された金額を提示されて一気に盛り下がった。
これ、全額使い切らなくても税金徴収されるのかな。
だったら普通にお金で欲しいよなー(°_°)
補修
なんでこんなところに穴が?
大して着用していない服に穴を見つけたときのショックときたら。薄手の生地なので傷つきやすいのだろう。
かわいい柄なのでカットして手芸に使おうと思っていたがふと思い立って二色の糸でつぎ当てをしてみた。
どの色にしようかと悩んだ末に茶色と金色を選ぶ。
キラキラして案外かわいいんじゃないか?
やり方は一時話題になった靴下の補修の仕方と同じです。裏側には薄手の接着芯を貼りました。